
冬やエアコンを使用する季節になると
「髪が乾燥して傷む」「パサついてまとまらない」
という声が非常に増えます。
しかし実際のところ──
空気が乾燥するだけで髪が“直接傷む”ことはありません。
ただし、乾燥は髪をダメージが進行しやすい状態に追い込みます。
本記事では美容師&毛髪診断士の視点から
「乾燥で髪が傷むメカニズム」
「冬やエアコンの乾燥対策」
「間違えやすいNGケア」
「髪質別の注意点」
まで網羅して解説します。
■ 結論:乾燥は“直接的ダメージ”ではなく“間接的にダメージを進行させる要因”

まず結論から整理すると、
✔ 空気の乾燥 → 髪を物理的に壊すわけではない
✔ しかし乾燥 → 髪内部の水分が抜けて弱くなる
✔ 弱った髪 → 静電気・摩擦・熱でダメージが進行
つまり、正確には
乾燥はダメージの原因というより“ダメージを加速させる条件”
という理解が正しいです。
■ 「乾燥が髪を傷ませる」と言われる3つの理由

髪が乾燥すると、以下の3つが起こります👇
① 髪内部の水分が抜けて“もろくなる”
乾燥した空気は髪内部の**結合水(保湿水分)**を蒸散させます。
水分が不足すると…
柔軟性低下
弾力低下
切れ毛・枝毛発生
つまり、髪が“壊れやすい素材”に変化します。
② 静電気が発生して摩擦ダメージが増える
冬やエアコン環境では湿度30%以下になりやすく
静電気が起こりやすい状態になります。
静電気は実は髪にとって危険で…
髪同士が擦れて微細な傷
ブラッシングでキューティクルを削る
髪が浮きやすく引っかかる
短い毛(切れ毛)が増える
特にブリーチ毛やエイジング毛は静電気で一気に劣化します。
③ キューティクルの密閉性が低下し内部成分が逃げる
乾燥環境ではキューティクルの密閉性が低下し
内部の水分やCMC(脂質)が抜けやすくなります。
結果…
乾燥 → 脂質流出 → 水分流出 → 摩擦増 → ダメージ進行
という負の連鎖が起きます。
■ 乾燥しやすい髪質・ダメージが進みやすい髪質

乾燥の影響は髪質によって差があります。
【乾燥に弱い髪質】
以下は乾燥ダメージが出やすいタイプ👇
✔ 細毛
✔ ブリーチ毛
✔ カラー歴が長い毛
✔ パーマ毛
✔ クセ毛
✔ エイジング毛(脂質低下)
いずれも脂質・CMC・水分保持力が低いので冬に顕著です。
【乾燥に強い髪質】
✔ 太毛
✔ 健康毛
✔ カラー・パーマ歴が少ない
こちらはCMCや脂質が多く乾燥しても安定しやすいです。
■ 冬やエアコン使用時に起こりやすい髪の変化

冬場によく見られる症状は以下👇
パサつき
まとまらない
静電気が起きる
毛先が絡む
切れ毛・枝毛
アホ毛が増える
広がる
ツヤが消える
これらはすべて 乾燥 → 弱化 → 摩擦 の結果です。
■ 正しい乾燥対策 3つの基本原則

乾燥対策は次の3つをセットで考えるのが正解👇
A:水分補給(補う)
B:水分保持(逃がさない)
C:摩擦軽減(守る)
以下で具体的に解説します。
■ 【A】水分を補う:乾燥対策の起点
水分補給に効果的なのは
CMC補給ができるトリートメントです。
代表的な成分👇
PCA-Na
ウレア
セラミド
コレステロール
ラウロイルグルタミン酸系
加水分解ケラチン
加水分解コラーゲン
乾燥毛=水分保持構造が壊れているため
CMC補給は特にブリーチ毛に有効です。
■ 【B】水分を保持する:乾燥対策の核心
水分を補っても“逃げたら意味がない”ので
保持が非常に重要です。
特に重要ポイントはここ👇
■ アウトバストリートメントの選び方
乾燥対策では種類で役割が違います👇
| 種類 | 役割 |
|---|---|
| ミスト | 一時的な水分補給 |
| ミルク/クリーム | 水+油+保湿成分で内部保持 |
| オイル | 水分蒸散防止の“フタ” |
最強は
ミルク or クリーム → オイル仕上げ
という“水→油”の順番です。
■ 【C】摩擦を減らす:静電気&切れ毛対策
摩擦対策は乾燥対策の半分です。
冬は特に以下がダメージ源👇
✔ マフラー
✔ ダウンジャケット
✔ ニット帽
✔ 車のシート
✔ 乾燥したブラシ
対策としては👇
髪をまとめる
毛先を内側に入れる
スカーフを使う
ミルクで摩擦減
猪毛ブラシを使う
これだけで切れ毛が激減します。
■ オイルだけの使用は逆効果になる理由

特に誤解が多いのがここです👇
オイル=保湿ではありません
オイルは“水分を閉じ込める膜”なので
乾燥した髪にいきなり使うと逆に乾燥を固定します。
例えるなら…
肌を化粧水なしでいきなり乳液だけ塗るのと同じです。
正解は👇
ミスト or ミルク → オイル
必ず“水→油”の順にします。
■ 加湿器は髪の乾燥対策として有効か?
結論:
湿度40〜60%は髪にベスト
湿度30%以下は静電気ゾーンです。
冬の暖房やエアコン入りオフィスは
湿度20%台まで落ちることが多いため
加湿器はダメージ予防に非常に有効です。
■ 静電気を減らすブラシ選び

冬はブラシも大事です。
❌ 静電気を増やすNG素材
プラスチック製ブラシ
100均の硬いナイロン
⭕ 静電気を抑える素材
猪毛ブラシ
豚毛ブラシ
木製コーム
カーボンコーム
さらに👇
✔ 毛先→中間→根元の順
✔ 通す前にミスト
✔ ミルクで摩擦低減
これで切れ毛の予防効果が高まります。
■ 冬の乾燥対策“黄金ルート”まとめ

最後に最も重要な部分だけまとめます👇
【乾燥対策の理想ルート】
🛁 お風呂
→ CMC配合トリートメント
(内部補修・保湿)
🧴 お風呂上がり
→ タオル直後にミルク or クリーム
(水分保持)
🌬 ドライ前後
→ 表面にオイル
(水分蒸散を防止)
🏠 室内
→ 加湿器で湿度40〜60%
👚 外出
→ 摩擦&静電気対策(マフラー注意)
🪮 ブラッシング
→ 猪毛 or 木製+ミスト
このルートは特に👇に効果大です
✔ 細毛
✔ 加齢毛
✔ カラー毛
✔ ブリーチ毛
✔ パーマ毛
✔ クセ毛
■ まとめ
本記事の要点をまとめると👇
乾燥は髪を直接壊すわけではない
しかし内部水分が抜けて“もろくなる”
結果として静電気&摩擦でダメージ進行
乾燥毛には“水→油”の順番が重要
オイル単体は乾燥固定になるので注意
冬は湿度と摩擦対策が効果的
乾燥対策は“保湿”ではなく
水分保持構造(CMC)を守ることが核心です。