「このシャンプーは良いって聞いたのに、私には合わなかった」
「口コミでは高評価なのに、使うと頭皮がかゆくなる」
そんな経験、ありませんか?
実はシャンプーの“合う・合わない”には、きちんとした理由があります。
この記事では、毛髪診断士・美容師の専門視点から、
なぜシャンプーの相性が人によって違うのかを徹底解説します。
シャンプーが「合う」「合わない」と感じる理由とは?

結論から言うと、シャンプーの相性は
頭皮と髪の状態・成分の特性・使い方・環境が複雑に関わって決まります。
同じ製品でも、肌質や髪質が違えば感じ方がまったく変わるのです。
1. 頭皮と髪の状態による違い
● 皮脂量の違い
- 脂性肌タイプの方:洗浄力が弱いとベタつきやすい 
- 乾燥肌タイプの方:洗浄力が強いと乾燥・かゆみ・フケの原因に 
自分の皮脂量と洗浄力のバランスが合わないと、
「合わないシャンプー」と感じることが多くなります。
● 頭皮バリア機能の強さ
頭皮の角層バリアが弱いと、少しの刺激でもヒリヒリ・かゆみを感じやすくなります。
敏感肌タイプは特に強洗浄・高香料タイプを避けた方が安心です。
● 髪質・ダメージレベル
- 細くてダメージのある髪:補修成分は必要だが、重いオイルでペタンコになりやすい 
- 健康毛や太い髪:軽い処方だとまとまりにくい 
髪の“多孔性(ダメージでキューティクルが開いている度合い)”によっても合う処方は変わります。
2. シャンプーの成分が合わない場合

● 洗浄成分(界面活性剤)
洗浄力が強いもの(例:ラウリル硫酸Na)は汚れ落ちは良いものの、
頭皮のうるおいまで奪ってしまいます。
一方で、アミノ酸系・両性界面活性剤は低刺激で頭皮に優しいですが、
皮脂が多い方には洗浄力が物足りないことも。
● シリコーン・オイル類
手触りを良くする反面、髪質によっては「ぺたつき」「重さ」の原因に。
特に細毛・軟毛の方は、軽めの処方を選びましょう。
● 防腐剤・香料
MCI/MI、強い香料、精油などが刺激になりやすいタイプの方もいます。
敏感肌の方は無香料・低刺激タイプを選ぶのが無難です。
3. 使い方や環境による影響

- すすぎ不足:界面活性剤やシリコーンが残ると、かゆみやべたつきの原因に 
- 硬水エリア(ミネラル豊富な水):髪がゴワつきやすく、泡立ちも悪くなる 
- 季節・湿度の変化:冬は乾燥、夏は皮脂分泌増加などで必要なシャンプーが変わる 
このように、環境条件でも“合う・合わない”が変動します。
4. シャンプーが合わない時に出るサイン

- 洗った直後からヒリヒリ・赤み・強いかゆみが出る 
 → アレルギー反応・刺激性の可能性
- 数日~数週間でごわつき・ぺたつき・抜け毛増加を感じる 
 → 成分の蓄積・pHバランスのズレ・頭皮乾燥などの可能性
このような場合は、使用を中止し、必要であれば皮膚科で相談しましょう。
5. 合うシャンプーを見つけるためのチェックリスト
- 自分の頭皮タイプを知る(脂性・乾燥・敏感) 
- 成分表をチェック:強い硫酸系や香料が上位にある場合は注意 
- 弱酸性・低刺激処方を優先 
- パッチテストで刺激がないか確認 
- しっかり泡立て・丁寧にすすぐ 
- トライアルサイズで試す(1〜2週間) 
- 週1回のリセットケア(クレイ系・スカルプクレンジングなど)で蓄積を防ぐ 
6. 頭皮タイプ別おすすめの選び方
| 頭皮タイプ | 特徴 | おすすめシャンプーの傾向 | 
|---|---|---|
| 乾燥・敏感肌 | フケ・かゆみが出やすい | アミノ酸系/無香料・弱酸性処方 | 
| 脂性肌 | 夕方にベタつく | 適度な洗浄力+さっぱり処方 | 
| 細毛・エイジング毛 | ハリ・コシがない | 軽めの補修成分+ボリュームアップタイプ | 
| カラーダメージ毛 | 色落ち・ごわつき | 弱酸性・保湿成分高配合のカラーケアタイプ | 
7. まとめ:シャンプーの「合う・合わない」は、頭皮と髪が教えてくれるサイン

シャンプーが合うかどうかは、成分だけでなくあなたの頭皮環境や髪質、生活習慣によっても変わります。
つまり、「口コミで良い」とされるものが、必ずしもあなたに最適とは限りません。
もし今使っているシャンプーで違和感を感じたら、
一度「頭皮と髪の状態」と「成分のバランス」を見直してみましょう。
そして、自分にとって「心地よい使用感」で「トラブルが出ない」ものこそが、
あなたにとっての**“本当に合うシャンプー”**です。
