「ダメージケアにはヘアオイルとヘアミルク、どちらを使えば良いの?」
お客様から最も多いこの質問。実はこの2つは役割も効果もまったく違うアイテムです。
この記事では、毛髪診断士・美容師の専門視点から、オイルとミルクの違い・使い分け・両方使う場合の正しい順番まで詳しく解説します。
あなたの髪質やダメージレベルに合った最適なケア方法が分かる内容です。
ヘアオイルとヘアミルクの違いとは?

ヘアミルクの特徴と効果
ヘアミルクは「水分+保湿成分+少量の油分」で構成された乳液タイプのアウトバストリートメントです。
主成分はグリセリン、パンテノール、加水分解ケラチン、セラミドなど。これらが髪の内部保湿と補修を行い、やわらかく扱いやすい髪へ導きます。
軽い仕上がりで細毛にも使いやすい
髪内部の水分保持や補修に優れている
濡れ髪に馴染みやすく、ドライヤー熱で浸透しやすい
ただし、外的ダメージから守る力(コーティング力)は弱めなので、重度ダメージ毛の場合はオイル併用が理想です。
ヘアオイルの特徴と効果
ヘアオイルは、植物油やシリコーンオイルをベースにした油分100%または高比率の被膜系アイテムです。
髪表面をコーティングして水分蒸発を防ぎ、摩擦や熱から守る働きをします。
キューティクルを保護し、ツヤとまとまりを与える
ドライヤーやアイロンの熱ダメージを軽減
毛先のパサつきや広がりを抑える
ただし、細毛や軟毛に多くつけると重くペタッとするため、使用量には注意が必要です。
ヘアオイルとヘアミルクのメリット・デメリット比較
| 種類 | 主な効果 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ヘアミルク | 内部補修・保湿 | 軽い・柔らかい仕上がり・細毛向き | コーティング力が弱い |
| ヘアオイル | 外部保護・ツヤ | ツヤ・熱保護・摩擦防止 | つけすぎで重くなる |
髪質・ダメージレベル別の使い方

細く柔らかい髪・軽度ダメージ
ミルク中心でOK(毛先中心に10円玉大)
オイルは1〜2滴、毛先のみ
ドライ後の仕上げにツヤ出し程度で十分
普通毛・中ダメージ
濡れ髪にミルク → 乾かした後にオイルでシール
熱を使う日はオイルを少し多めに
朝のスタイリング時にもオイルを少量追加OK
太毛・硬毛・ハイダメージ
ミルクで保湿+補修 → オイルでしっかり閉じる
オイルはアルガン・ホホバなど栄養系を選ぶ
ナイトケアにもオイルを少量毛先へ(摩擦防止)
ヘアオイルとヘアミルクは両方使うのがベスト?

結論から言うと、ダメージケアには「両方使い」が最も効果的です。
理由は、
ヘアミルクで「水分+補修成分」を与える
ヘアオイルで「水分蒸発を防ぐ膜」を作る
というインナー補修+アウター保護のWアプローチができるからです。
【おすすめの順番】
タオルドライ後にヘアミルクを中間〜毛先へ
ドライヤーで乾かす(ミルクの補修成分が熱で定着)
仕上げにヘアオイルを1〜3滴、毛先中心に馴染ませる
この順番で使うと、髪が柔らかくまとまり、ツヤと潤いが長持ちします。
使わない方が良いケースと注意点
頭皮が脂っぽい人は根元に付けない
べたつきが出る場合は量が多すぎ
毎日の蓄積が気になる場合は週1回「クレンジングシャンプー」でリセット
香料や精油が刺激になる方は無香料・低刺激タイプを選ぶ
成分で見るおすすめ選び方

【ヘアミルクにおすすめ成分】
加水分解ケラチン・加水分解シルク(内部補修)
パンテノール(保湿・柔軟)
セトリモニウムブロミド(まとまり改善)
【ヘアオイルにおすすめ成分】
アルガンオイル・ホホバオイル・スクワラン(保湿・栄養)
ジメチコン・シクロペンタシロキサン(熱保護・ツヤ)
毎日の正しいケアルーティン
| タイミング | 使用アイテム | ポイント |
|---|---|---|
| 夜/お風呂上がり | ミルク → ドライヤー → オイル | ダメージ補修+保湿+保護 |
| 朝/スタイリング前 | オイル少量 | 熱ダメージ防止・ツヤ出し |
| 週1 | クレンジングシャンプー+トリートメント | 残留物除去・リセット |
まとめ:髪質に合わせた“使い分け”がダメージケアの鍵

軽いダメージ・細毛 → ヘアミルク中心
中〜重度ダメージ → ミルク+オイルの併用
太毛・硬毛 → 重めのオイル+補修ミルク
ヘアオイルとヘアミルクはどちらか一方ではなく、**「中から補修+外から守る」**の両立で最大の効果を発揮します。
使用量とタイミングを正しく選べば、サロン帰りのような艶とまとまりを自宅でも再現できます。
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